あたしだけのお医者さん



「由香、、、
あんまり可愛いこと言うな……。


離したくなくなる」


と同時に、視界が反転する。

「っきゃあ!?」


あたしは春人にお姫様抱っこされて、寝室に連れて行かれたのだった。






キングサイズのベッドの上にゆっくりと降ろされる。




春人の高い身長には丁度いいんだろうな………。



枕からも布団からも春人の匂いがして、ひどく安心する。







春人はあたしに向かって、


「とりあえずパジャマに着替えろ。

お粥作ってくるから、それまでベッドに入ってること」


そう言って行ってしまった。





パジャマに着替えたあたしは、ベッドに座った。



はぁ~、


あたしホントに一緒に住んでいいのかな。

春人はお医者さんだから忙しいし、あたしがいることで負担になったりしたら嫌だ。




頭痛くなってきて、顔が火照る。


風邪を引いていたことを思い出す。





ベッドに入ろっかな………