春人はさらに強く、あたしを抱きしめ返してくれた。
しばらくお互いそのままで
幸せを確かめあっていたけど、ふと春人が口を開いた。
「つーか、由香。
そろそろ横になれ。
体熱いし、相当熱があるはずだ」
そう言って、春人はそっとあたしをベッドに横たえた。
そっと布団をかけてくれる。
言われて見れば、熱、あったんだった……。
「計ったとき、何度あった?」
う…………
39度5分なんて言ったら、絶対やばい…。
怒られるし、また診察とか言われて、恥ずかしい思いしなきゃならなくなる…。
よし!
ここは嘘で……

