あたしだけのお医者さん








「グスッ


だから、春人には別に好きで付き合ってる人がいるから、もうあたしのことなんか好きじゃないんでしょう?


だからもう迷惑かけたくないと思って…

ケホケホッ」




「由香、、

なんかよくわかんないけど、とりあえず落ち着け。

ゆっくり息吸って、深呼吸して」




春人に言われた通りに呼吸しながら、また話す。







「だから、春人にはちゃんとした彼女がいるんでしょう?



あたしみたいな子どもじゃなくて、ちゃんとした大人の彼女が………ケホッ」







「え? え?

ちょっと待て由香、それどういうことだ?

俺他に彼女なんていないし、由香だけだけど?」






「そんなの嘘だよ…!

だって電話、かかってきたもん……」



「電話?

電話ってなんのことだ?

誰からかかってきた?」





春人の口調が厳しくなる。





「こないだ、家に、かかってきたの……
春人の彼女だから、邪魔しないでって…」