「彼はいま近くにいるんです」

「! 近くに?」

「車も用意してあります。今すぐに行きましょう!」

 促すようにエリザベスに近づいた──

「!?」

 男は銃口を突きつけられ体を強ばらせる。

「ど、どういう事ですか?」

「確かに私たちは年を取る。それが普通……彼が不死なのが変。それでも会えないの」

 解ったなら帰ってちょうだい……彼女はヘンリーに言い放つ。