止まらない時間

「……」

 脳裏に甦る過去──意識を失っても包み込んでくれていた幸福な時間、その唇にそっと自分の唇を重ねた淡い記憶がまるで昨日のことのように思い浮かぶ。

 離れていく彼の端正な顔を見つめてニコリと微笑んだ。