「!? ちょっ、ちょっと待って下さい!」

 追ってくるルイスをギロリと睨み付ける。

「お前たちの世界には存在していない相手に何を言うつもりだ」

「でもっ! 母はあなたの事をずっと想ってきたんですよ!」

 吐き捨てるように放たれた言葉にカッとなり声を張り上げた。

「それでも私には何も出来ん」

「ベリルさん……っ」

「解ったのなら帰れ」

「……」

 立ち去るベリルの後ろ姿をしばらく見つめていた。