しばらくしてノックのあとにピエールがドアを開く。

「!」

 目を腫らした彼女に胸が痛む。

「ありがとう。とても素敵なプレゼントだったわ」

「……っ」

 真っ赤に腫らしたその目に凛々しさを残す彼女を見やりピエールは言葉を詰まらせた。

 俺が奴に依頼さえしなければベス嬢はこんなに傷つく事も無かったのだろうか……

 自責の念にかられる。