大体、同じようなセリフに「またか」と肩をすくめずにはいられない。

 それでもその中に一つの真実があるかもしれない……と彼女は相手の言葉に聞き入る。

 結末はいつも最悪。

「レディ……」

「その呼び名、恥ずかしいわ」

 ピエールの言葉に困った顔で発する。

 尊敬の念を込め社員もガードも彼女の事を

「レディ」と呼ぶ。

「!」

 ピエールがおもむろに差し出したモノに首をかしげた。

「これは? ……!?」

 差し出されたDVDの下に隠れていたベリルの写真に体が強ばる。