「あのね、李紗。俺は跡継ぎとか名誉とか結構どうでもいいんだよね。ただ好きな人とずっと一緒にいられれば・・・それだけで幸せ」 『でも・・・』 「それとも、何。李紗は俺と一緒になるのは嫌?」 フルフルと頭を振って否定する。 だって、あたしは翔のことが大好きだから結婚したいわけで それでも翔の持っているものを結婚することによって奪いたくない。 「李紗」 悶々と思考の渦にいた意識を翔に戻すと なんともまぁ、翔のお顔がドアップで瞳に映っていらっしゃる。