試着を終えて、部屋に戻ると翔がベッドに腰掛けていた。 『早かったんだね』 「そりゃー、男は簡単だからな」 ニコッと微笑みながら、おいでと翔は手招きをする。 その手に惹かれるように、あたしはストンと翔の隣に座る。 「で、どうしたの?」 『え?な・・・何が?』 「複雑な顔してるから・・・何かあったのかなって」 翔にはわかっちゃうんだね。 あたしがモヤモヤを抱えていること。