ホテル前の大通り
走り始めた車内から、俺は後ろを振り返り
すると何故か三人共
前を指差し、大きく" 見ろ見ろ "と
必死でジェスチャーしている
――― 前を向くと
ビルと街路樹の谷間
遥か前方まで続く、車道の信号が
全て、一斉に 碧に変わった ―――
それを知らせる為なのか
まるで何かの祭の様に、
辺り一面、クラクションが空に響いて
偽サモハンも歌いながら、自らも
それと同じくする
… ここに来る時
カメラの事なんか忘れていたから
慌てて携帯を出し、
All Greenに染まった長い道を
ムービーで撮った
だけど
俺がマンハッタンで、
この目に写した物は、沢山ある
見ず知らずの俺の為に
走り回ってくれた、沢山の人達との
片言での会話
眠らない街の、光と影や
――― 小さい自分
放置したまま、現像不可の
だけど、確かにあった過去のフィルム
そして
キズをキズナに変えようとする、
アズの泣き顔と、満面の笑顔 ―――


