いばら姫












「 ただいま―――…って

うわっ!

なーにやってんだオマエら!!」


「 クウヤ、おかえり!
あのね!
パンツ、いっぱい買って来たの! 」


「 一体どんな主旨で!! 」




 夜半


ラジオから流れる
賑やかなクリスマスソング


アタッシュケースと
携帯を握ったままの真木が
焦げ茶色のコートに水滴をつけ
寒そうに、鼻を赤くして帰って来た


アズは急いでソファから立ち上がると
真木が脱いだコートとマフラーを預かり
タオルを、代わりに手渡す


ネクタイを緩め、ソファに座ると
靴を脱いで、
テーブルの上に並べられた下着を
呆れた様に睨んだ


「 …だってアズが持ってる奴
オバチャンパンツみたいの
ばっかりなんだもんよ

ブラも揃いで買って来たし

…やっぱり実は、
白が一番色っぽいよな 」



「 それには同意するけど
だからってオマエ…

―― これじゃ下着ドロの
証拠品陳列みたいじゃねえか!

かたせかたせ! 」



「 はーい…

ねね、クウヤ

" こーいう透けてる下着つけて迫ったら
クウヤも落ちる "って、
淳が言うんだけど、本当? 」



「 当然だろ

  愛してるぞ アズル 」




「   うわ… お前 」



「 それより岡田よ

…呼び出される事はもう無いから
好きに過ごせ

けど、BQの方
新規の仕事入って来たりで
結構大変らしいぞ 」


「 マジか ? 」


「 おう、さっき連絡したら
吉田さん、本人が納得するまで
そっちでヨロシクって言ってたが

―― ボウズ!
固まってねえで、早くその下着かたせ
後、これ 今から部屋で聞いとけ

次の仕事で使う 」



「 ―――  はい! 」