「 なんか…
あの時みたいだね 」
「 ―― あの時って? 」
「 えと、これ 」
―― アズが上着から
携帯を取り出してカチカチと弄り
見せてよこした画面には『 淳 』
そのフォルダ欄には
いくつもの Re: が列んでいた
「 え、ちょ …消せ!!
これ、一番最初の頃の…
何よ アズ!!
お前、全部取ってあったのか?! 」
奪い取ろうとすると
アズは慌てて布団の中へと隠す
「 なっ!!
リップは怒らないのに何で?!」
「 ―― 恥ずかしいべな!!
マジで貸せ 全部消す 」
「 うお、痛いよ やーだー!!
じゃあ 淳だって見せてよ!! 」
「 おっ… 俺は全部消してる…
――― わけないだろ!! 」
背中から羽交い締めにして
騒ぎながら、携帯の奪い合いになった
けらけら笑うアズの耳元
少し怒って、名前を呼ぶ
一瞬
アズの白い首筋が伸びて
微かな吐息が、唇から洩れた


