「 最初は俺、
―― 確かにアズの事好きだけど
自分がこんなに夢中になった女に
…… 好きな男がいて
それでいざ、そいつに会ってみたら
やたら良い男だわ
自分より全然先に行ってるわ
… 傍に控えてる男達もさ
そいつらが必死に守ってる女を盗ったら
…… そんな気持ちも何処かあった
―― お前、
ずっとあいつらと一緒にいるから
あんまりピンと来ないかもしれないけど
凄い良い男達に囲まれてるの
ちゃんと判ってるか? 」
「 うん! 皆 凄いいい人だよ 」
「 ――… 若干まだ判ってねえな
世の中から見たら
二十代で会社を興した、青年実業家
色々なミュージシャンにも請われて
音楽専門誌でも絶賛されてるベーシスト
自分的に、少し言うのは悔しいけど
…池上海平監督
―― 顔だけかな
俺が奴らに勝ってるの 」
「 …自分で言ってる 」
―― アズが、やっと笑った
「 …じゃあ 言いましょう
男は懺悔の気持ちだけで
ここまでやりません
―― あいつら自身が
ずっとお前と一緒にいたいから
もう必死で頑張ってるんです
…… 安心していいよ 」


