いばら姫







「 ジンクピリチオンが〜
染みて〜行く〜

髪に〜、頭皮に〜、オデコに〜

目に〜

コードは、C、G、E、F… 」


『 …アズ " 目に〜 " は
Amが、物悲しくて良いと思う 』

「 おお!!
シャンプーが 目に染みた
切なさが強調されるね! 」



「 コミックバンドかよ!!
…じゃあオレがバンド名付けてやる

" ストリーキング女と
それを見られなかった可哀相な男 "な 」


「 淳、おかえりー!

ねねね! クウヤも続き考えて! 」




暖炉のついた、暖かい部屋の中


ギターを抱えた灰谷と
五線譜を床にばらまいて
ソファから身を乗り出したアズ


真木はコートを脱ぎ
灰谷からギターを受け取ると
いつもの調子で脚を組んで座り
即座にその曲を
熱いメッセージソングに変える


腹を抱えて笑う、灰谷とアズ

横には青山が居て
皆の様子に笑いながら、煙草を吸ってる





―――― 予期せぬ涙が出て

誰にも判らない様に そっと拭った