いばら姫








『 ――… 敵は複数って言ったよね

一つは…
荊を越えてくる者を試した水谷

これに関してしか、
俺は確かな事は知らなかった



二つ目は、ローグウェル一族


元々アズを
…… 余計な子供が現れて
書き換えられた遺産の行方に
頭に血が上った、一部の血族の仕業

管理側から
アズのキャラを消したのは威嚇


けれどアズは、この国にやって来た

だから空港での、
リアルタイムな映像の差し替えは
到着したアズを、
その場でさらおうとしていた奴らの
計画的な物



けれど、何の苦労も無く
上手く行くはずだった拉致は

―― 被り物の人間を見た真木さんの行動で
頓挫してしまった


これによって アズのお婆さんが動き
アズの命を狙っていた一派は
真木さんとアズが城に居た間に一掃されたよ 」



「 じゃあ ――今のは何だ?!
アズの事狙ってたんだろう?! 」



「 三つ目は、オレが言うわ 」


臙脂色のスーツが目の前を遮り
俺の前に座った




「 ――真木 」



すぐにやって来たウェイターが
注文を取る

それを終えるとチップを渡し
脚を組み両手を組んだ



「 三つ目、被り物の人間



―― 会社の前でずっと張っていた車


… おそらく、水谷とボウズが
一緒に暮らしていた部屋を焼いたのも




――― 岡田を狙っていた奴なんだよ 」



「 ……… 俺 って 」



「 オマエだぜ? 岡田淳 」



「 あ… 有り得ないだろ?!


俺は普通の一般人だぞ?!

た…確かに、地元じゃ多少
でもアズや… 規模違うだろ?! 」



「 金じゃねえよ

―――   女 」



「 ……… 女 …? 」



「 …偽サモハンから連絡あってな
面通ししたいから、
帰国遅らせて欲しいってよ 」