手に ナイフではなく、拳銃
――― 咄嗟に
アズの体へ、被さろうとした俺を
白い指が制止して
逆に俺を庇う様に塞いだ腕
悠然とした碧い瞳はベンチに座ったまま
… それもその筈で
スノーマン周辺に居た人だかりの
被り物を囲む円周の手には
一点集中する拳銃
微動だに出来ない被り物は
あっという間に手錠と上着をかけられ
何事も無かった様に
公園内の雑踏に消えて行く
―― 人波みに遮られた
青山とお婆さんは話をしていて
子供達は全員そこで
お菓子やオモチャを貰っていた
「 ハイ オカダ もう大丈夫よ」
聞き覚えのある声にギョッとする
ヤンキースキャップに
少し疲れた茶色いダウン
ハンプティダンプティみたいな、その体型
「 ――… 偽サモハ…!! 」
「 詳しい事は、また後でネ
アズルさん、ご協力ありがとう 」
アズは深くお辞儀をし
灰谷の居る方向に顔を向けると
―― 木陰からアズを狙っていた
手元と灰色の目に宿る、
鈍い光を胸元に戻して
ブーツを音を立て、アズの横に座った
『 …青山さんには、
何も教えてないから
――― 戻って来る
一旦、話 切ろう 』


