いばら姫





「  え… 」



真木が少し位置をずらして
俺の方に向けたノートPCのモニターには
何枚かの全くイメージが違うアズの画像


「 パッと見でいい
店頭で見て、気になるのはどれか 」


「 …じゃあ、これかな 」



「 何だよ 一番露出高い奴かよ! 」


「な、パッと見でいいって言ったべな!」


「…確かに日本と違って
瞳うるうる、カワイイ系は
基本、ウケ悪いけど…

やっぱり何処もかしこも、
過激系が流行りなのかなあ

パジャマパーティーでも、
これの票、一番高かった 」



「…パジャマパーティーって
こっちの女の子がやる
いわゆるお泊り会だろ?

何でそこでアズの写真なんて… 」



「 "ガールズトークは世界を変える"

これが今のビジネスの共通語


会社がパジャマパーティーを主催して
マーケティングするんだ

要は、
そこでジャケット何枚かを見せて
意見を貰って、服はどれが良いか
髪型、ポーズは何が良いか
イメージを作って行く


少女達には甘いお菓子とクッション
自分達がスターを作ってくっていう
ちょっとした優越感

双方、悪い話じゃないワケだ


意見サンキュー!


―― あ、そういやオマエ、
明日帰るのか? 」



「 …今夜、灰谷達と一緒に戻るよ 」



「 あれ… ジョンが
ハリウッド見学連れて行くって
言ってなかったっけ? 」



「  断った 」


「 ――― 何でまた 」



「 … 行く時には、自分で行きたい

ジョンさんには、折角なのに
悪いことしたと思ってるけど 」


「 ―― いいんじゃねえか?

別に怒りゃしなかったろ あの人

今夜帰るなら
ボウズと少し話しとけ

… アイツ、今夜仕事入ったから 」


「 仕事? 」


「 こないだのラジオの曲
誰が歌ってるんだって、
問い合わせ多くてな

―― おい

出るなら、もう一枚着てけ! 」