いばら姫




『OKで〜す』の声と共に
ライヴハウスのライトが
再び点灯


松田さんと真木
それと、かなりガタイの良い
プロレスでもやっていそうな男が
話し合いをしながら頭を突き合わす

ガタイの良い男は『ハシバ』と呼ばれ
リーダー格の様で

彼が手招きすると
髪を後ろに縛ったお姉さん達が
五人程集まって来た

――彼女達も、ガードなのか



「…俺達、見てるだけでいいのかな」


そう言うと、新原は

「あずに
負けてたのに?」と笑う


……見られてたのか


「すみません!ちょっと一枚だけ
いいでしょうか」


ハシバは
ニッコリ笑って、デジカメを見せる


「あ… いいですよ 」と
俺も笑って、カメラを見た

「あ、ごめんなさい
笑わない方向で 」

新原が横から

「…岡田、証明写真だから 」



―――… 一枚撮らせてとか
良く言われてたから
そういう類いと勘違いした…

バツ悪く、少し顔が熱くなる


「ありがとうございました!
――帰り迄に
全員分の顔をプリントした紙を
お渡ししますので

明日までに、覚えておいて下さい

朝には全員分回収して
後に確実に、破棄しますので」

「は…い 」

覚えるって…この人数をか?


「"不審者じゃないな"と
頭の隅に入れておく程度で
構いませんので」

ハシバは頭を下げて
入り口へと走った