フロアのテーブルでは相変わらず
真木がPCに向かっていて
何か考えながら、肘を付いてる
灰谷は
アズの部屋から出ていて
俺が出て来た事に気が付くと
椅子に座ったまま、こちらを振り向いた
「…… 灰谷、 アズは? 」
『…寝たよ
アズも真木さん帰って来ないから
一晩中起きてたみたい 』
「…… そっか…
ちょっとそっちの部屋から
写真撮りたくてさ 」
腰から出したデジカメを見せながら
携帯はダウンのポケットにしまい
扉が開いたままの、アズの部屋へと入った
――― 真木が駄目出しするかと思ったが
夢中になっているのか、
何の咎めも無かった
灰谷も、少し怠いのか
青山が寝ていたソファに
体を横たえ、上を見ている
… アズはベットに、沈む様に俯せ
シーツに髪を、緩く拡げて
白くて薄い肩先が、
寝息と共に上下している
枕元には
真木が持って来るのを
止めた事が理解出来る
スーツケースの
大半を占めそうなデカさで
茶色いクマが、デンと鎮座して居た
―― 絨毯が厚いから
そうそう足音は聞こえないだろうけど
起こさない様に、ゆっくり窓際に寄った
『 うん、良く見えるね
…ルウ眠ったみたいだから
聞いててくれるだけでいいよ
―― あ、そうだ、
ミチルがどうのって言ってたけど
あれ何なの?
何か勘違いしてない? 』
「 …………… 」
『あれは、君への警告文だよ?
ミチルが君に、
実はかなり依存してるのは判ったし
変な事が起きれば、すぐ連絡するのは
判ってたからね
あのまんま、
足止め出来れば良かったんだけど
君、こっちに来ちゃったから… 』


