いばら姫





草影に埋もれた
窓も無いプレハブ小屋のドアは
もう思い切り開いていた

金具の折れ曲がり具合を見ると
どう考えても
青山が蹴破ったとしか思えない



真っ暗闇の部屋の中へ入ろうとしたら
青山の蒼白した顔が覗いた





――― 抱えられているのは


黒いロングコートのまま、手足を縛られ
気を失った、" 真木空哉 "だった ―――