その手が制止していなければ
少し
――― かなり乱暴に、子供を
問い質してしまっていたかもしれない
青山は小さな毛糸帽と、同じ目線で笑って
尻のポケットから出した
綺麗なハンカチを手渡しながら
何か質問している
子供はマフラーの下の赤い頬
小さな口を動かしながら、
はにかみながら答え
父親に手を引かれて、
かなり青山に長い事手を振りながら
その場を後にした
――― その長い指には
土で汚れたさっきのハンカチ
奪い取る様にタグを見ると、
日本製の明記がある
「…… アズに渡した奴だ 」
俺が喉を詰めながらそう言うと
「…やっぱりか 」と青山も答えた


