いばら姫







―― その声はPCから


モニターの中の灰谷は
頭に包帯を巻いて、少し辛そうに
灰色の目をこちらに真っ直ぐ向けている


…… 何処か病院に居るのか
点滴の雫が、かなり早い速度で
重力に従って、落ちて行くのが見えた



「…だ 大丈夫なのかお前!!」


『…… さすがに今回は死ぬかと思った 』


「―― 誰にやられた?! 」




『 … 誰にも

―――― 自分で落ちたんだ 』






「…… 自分 っ て…… 」





『…だって
あれだけおかしな事がネットで起こったのに
あなた今の生活に夢中で、
気がつかないんだもの

―― 前のあなたならもっと
全てにおいて疑ってた筈なのに


…… だからここまでやるしか無かった 』



「…… な…… 」



『… アズのサイトもうちのサイトも
一旦は完全に消滅させられた

でも、サイト潰しなんて
嫌がらせの常套手段だし

―― 消された瞬間向こうに侵入して
全部ブッ壊すプログラム
仕込んであったから

…どんな環境であんな事したかは
判らないけど
お利口ならお利口な分
今、後悔する結果になってると思うよ 』



「… すぐ元に戻ったぞ?! 」


『…自動復帰プログラムも入れておいた
…30秒もかかったから、改良の余地は
まだまだある 』



「―― アズのキャラは…?! 」