いばら姫





「…あら  居ねえやぁ……」




鍵を開けて、扉を開いた

映像室の外には、実働部隊の数人

もうここで一夜を明かす気満々の
椅子ベットを設えた人

ちょうど今から帰ろうとしているメンバーが
吉田さんに挨拶を返す


「… 早河、帰った? 」


「ええ 今さっき、難しい顔して…
なんか、揉めたんスか? 」


「…揉めないよ
明日は午後からだし、皆ゆっくりな」


お疲れ様っしたー!と
これから飲みに行く話をしている人達も居て
その体力には驚いてしまう




「…あ 」



吉田さんが声をあげた

盛り上がる一群と擦れ違う様に
早河さんの姿が現れる





「…帰ったんじゃなかったのか」



「―― 帰ってませんよ
車、持って来ました

――――― 乗って下さい」




「…早河、
お前が向こうの一味じゃない証拠は?」



早河さんはその質問にグッとなり
何も言えない



いきなり吉田さんは吹き出して
酒を飲んだ時みたいに笑い始めた


「嘘だって!
…お前の事は良く知ってるよ

――― 何処か人の多い所行こうか」