いばら姫





―― 青山の拳が飛んで来る

顔面を思い切り殴られて
斜めにふっ飛んだ


覚悟はしていたから、受け身は取った
…避けるのなんか無理だろこれ


すぐに立ち上がって
青山の懐に肩から突っ込み
俺の反撃を予測して居なかったのか
隙が出来て
股下に腕を廻して、投げ飛ばす



――― 向こうも受け身

かなり驚いた顔をして
青山は、俺を見た
投げ飛ばされるなんて久々なんだろうな


ちょっと気味が良くて
荒い息の下から、
ニヤリとした笑いが洩れた



――― 青山が
腰を着いたまま、下を向いて呟く



「…岡田さん 」


「……何よ 」



「…… 俺、ずっと
貴方と会うのが怖かったんです」


「―――変な事言うんだな

…あんた位強くても、
怖じけづくとかあるのか 」




黒い前髪の下から
薄く笑った口元



「 いえ



―――― 殺しそうで 」









青山は立ち上がって、両手を鳴らし

…ニッコリ笑った