いばら姫








――――――― 朝


地上と僅かに、距離を離した青
開いた窓からの風は
暑さの中に秋のにおい

空からの光の帯は、長く白い


ドアに挟んだメモは回収して行ったらしく
無くなっていた




クラクションを
軽く二回鳴らす音

また向こうに誰か来たのか
―――そう思っていたら

廊下をバタバタと、
女の子達の歓声が走る


暫く荷物を運び込む音が
聞こえていたけど
食事が運ばれたのを機に、
急に静かになって、一人で大笑いした







歯を磨いていると、ノックされるドア

急いで見に行くと
外には

なんだか神妙な顔付きで
あの女の子が立っていた





「 おはよ 」

「…お ハヨウゴザイマス。」



―――灰谷は一緒じゃないのか


「少し待ってて」


口をゆすぎ、タオルで拭きながら
戸口に戻った


手には、朝方回収して行った
例のメモ書き



「…あれ 何か俺、書いてなかった?」


女の子は首を横に振り

三枚のメモを、
俺の前で開いて見せた