いばら姫





最後は
Globalのミュージシャンが
全員集まり

皆、踊りながら
今流行ってる
"ナツウタ"というのを歌い出す


観客席は大喜びの絶叫で
もう座っている奴なんか居ない



"CheaーRuu"のドラマーが学ランを着て
インディアンの羽飾りを
頭に被った姿で走り出し

今年デビューしたとか言ってる
五人組の若造バンドも
頭に白いハチマキをして大ハシャギ

ゲラゲラ笑いながら
全員楽器を弾いていて
ステージが祭中の教室みたいになっている


そして一番歓声があがった瞬間は

『Azurite』が
眼鏡にチアガールの姿で
かなり恥ずかしそうに
"CheaーRuu"のギターに押されながら出て来た時



『…そ!
そこで急に着せられたーー!!』と
『Azurite』はステージの脇を指差し
観客は彼女の名前を叫びながら
ドッと湧いて、笑っている


灰谷が笑いながら
『Azurite』の手を取り
フロントまで引っ張って来た

楽器だけが鳴らされている間


青山が
『…男子高だったから
チアガールはいませんでした』と
マイクで笑いながら話し
客席が大笑いして

袖に入って、また出て来た誰かが
彼女に何か、服を渡す

彼女は灰谷の後ろにそっと回り

灰谷の頭から、思い切り
それを被せる


バスケ選手風の
青と白のユニフォーム

周りのミュージシャンも悪ノリした感じで
取り囲んで、それを着させた


灰谷は怒るわけでもなく
癖なんだろう、喉をあげた笑いを挙げ

客席からは『かわいい〜!!』と言う
黄色い絶叫



次々と奇妙な衣装が渡され
皆普段のイメージとは違う、
お笑い系へと走って行く





――そして曲は移行して行き

『Azurite』の "夢の翼"


最後には
ステージの上の人間全てが
横に拡がり、手を繋いだ――