いばら姫





―― 何か映画で、あったよな

日常が全て監視されていて
全て人々に、公開されてるって奴


……俺はまさに今それに入っていて
誰かが俺の動揺も、喜びも
全て見られてるんじゃないのか?

―― 俺だけがそれを知らずに――



変に冷静になって
誰が動揺してる所なんて
見せてやるものかと
…そんな気分で

腕を組んだまま、アズに笑って

「…嘘つかないでくれて
ありがとうね」


そう言った




――だけど
この場に居続ける事は、
さすがにキツくて

「…少し外の空気吸って来るね」と
玄関を開け、外に飛び出した