いばら姫






部屋の窓を開いて
篭っていた空気を抜く


意外と土産物で売ってる物って
食った事ないんだなと
おもちゃ箱を開けるみたいな気分で
紙袋を拡げた


チェストの上の鏡に
自分の顔


「―― 女みたいだな… 」


目ばっかりギラギラしてて
髪も肩まで延びてる


美容院に予約でも入れようかと
財布を開いた



――― 財布


財布の中には、あの送られて来たチケット

やはり梅川医師に送られていた
あのチケットとは
色も違うし――

「…… Z―82 」


それがこのチケットの席番号
…Zって多分、最後の方だろ…?


御呼びじゃないって事かな…

そんな風に思って
結構真剣に落ち込む


そんな風に寝転がったまま
肩が気持ち良くて
力が抜けて行く


最近
よく思い出せなくなって来たアズの声を
遠くなる意識の中で
掘り起こしていた