いばら姫





駅の改札
ロータリー

服屋や飲食店
宝石屋に、
やたら大きな看板のファーストフード店

パチンコやスロット屋は
この辺には殆ど無くて
道路を少し走った郊外に
ネオンを光らせた、
かなり広大なのがある



「やっぱり市内は暑いな」


「だなあ 」


白いTシャツを捲りあげて
西が首元を弄る



「…淳 久しぶりに
スケート場行ってみねえか?」



「……スケート…」


「近くだしさ 暑いし

あ、ちょっと待ってて
知り合いんち、そこだから
上着だけ借りてくるわ!」




――― 駅前のデカいデパートの隣

高校時代、よく来ていた
市民スケート場の前


両隣の店の並びも
あまり変わっていなくて

当時は違う名前だったコンビニが
あの頃とは違う色のあかりを燈す

この横を通ると、
車を停めて、
皆がナンパしまくる裏通りがある――



「…西、やっぱりいいわ」


「………淳!? 」



西に笑いながら、軽く手を振って
ロータリーの真ん中を走って渡った


見上げた電光モニターには

蛍光の青に近い様な空の下を

サングラスを掛けた"CheaーRuu"
灰谷が

赤いオープンカーで
喉を逸らして笑っている―――