いばら姫






アパートの入口

―― 何日も見ていなかった
郵便物の溜まった扉を開く


新聞と広告、後色々

だいぶ雨に濡れていて
足で玄関を開けながら
要らない物は
台所のダストボックスにどんどん捨てた



――― やけに分厚い
通販の小冊子とチラシ隙間に
白い封筒


出した側の、宛名は無い

だけどその文字には、
見覚えがある気がした





「 ……灰谷か…? 」