いばら姫







――― ドアが開かないから

無理矢理雨戸をこじ開け、窓から出た


――― 目に痛い程の快晴


玄関の方に風が当たっていたらしく
全体的な積雪は、一メートル位



「アズ!!阿尾森って!!
あ…
ここどこって 何した?!
今…何処にいる?!」


『 雪がいっぱいある!!』


「……アホ!!

そこから何見える?!
何に乗って来て、どこから降りた?!
誰かと一緒か?!」



『えと…
雪しか見えなくて…あと、お家と…

ヘリコプターに乗って来た
乗せてくれた記者さんは
白鳥撮りに、十輪田湖に行った

今はひとり!!』



「で…電柱側に無いか?!

住所言え!

農家あったら、そこの玄関叩け!
『岡田の知り合い』言えば」


『まだ朝の6時だよー!』


「と…とにかく動くな!!
コンビニとかも周りに無いか?!」


『淳!!
青と白の塔が見える!』


「…鉄塔か?!」


『うん!!淳
どっちに塔見える?! 』

「そんなのはいつも家から右に見え…」

『わかった!!』

「解ったじゃねーよアズ!!
とにかく何か住所」




―――― 電話が切れた