いばら姫





俺の腕の中で
それを聞いているアズの
こんなに苦しそうな顔は初めてで――


コンテストの後
走り回っていた時の
荒い息に苦しんでいた時だって
…歓喜に等しい表情が覗いた


アズの性格だ

俺に一度抱かれたら
奴に今後求められたとしても
こいつは戻れないだろう



――― それが判っていて
俺は…








「……アズ 」


「…うん 」



「―― 腹の…傷痕が見たい 」









少し考えた後

アズは立ち上がり、返事をする


「………わかった 」



俺は部屋のスイッチを消し
ソファ前のテーブル

丸く白いランプの照明を入れた