いばら姫






「―…見付けたのか? 」


「 うん 」


コトンコトンと
アズは階段を降る

…だいぶ足取りが怪しい

慌てて腕を掴んで
体を支えた

……熱い



階下まで降りると
もうアズの意志は
その場所に集中する



迷っていた三差路の
美容室の横の細い道を通って
少し大回り


小さな出版社らしいビル
劇団の事務所――

そんな列びを抜けて
人の住んでいる気配があまり無い
マンション群へと
景色は変わり

アズの足取りが明確になって
どこにこんな力が残っていたのか
走りだし始めた



「―――― ボウズ!!」