「いちゃいちゃ中にごめんね。飲み物持ってきましたー!」
ドアをノックもしないで部屋に勝手に入ってきたお母さん。
手には、サイダーとりんごジュースが入ったコップが握られている。
ほんとにこのタイミングでキスしてたらどうなってたんだろうって、考えるだけでも恐ろしい。
部屋の真ん中にあるテーブルの上にそれを置いて、なぜかお母さんは樹の隣に座った。
あたしも樹もお母さんが部屋に居座ろうとしてることにびっくりした。
だけど、樹はお母さんがサイダーを持ってきたことにびっくりしてるみたいで、サイダーを見つめた。
「サイダーくらい分かってるよ。樹昔からサイダー好きじゃん」
お母さんは樹がびっくりしてるのに気づいたらしく、自慢気にそう言った。
樹は昔からサイダーが好きで、付き合う前もすれ違う時に手にサイダーがよく握られてたのが見えた。
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