どのくらい待ってたんだろう。
そんなことも分からなくなるくらいただボーッとしてただけで、いつの間にか樹たちの撮影は終わっていた。
沙絢ちゃんはまだだったけど、樹は制服に着替え終わったようで、あたしの方へと歩いてきた。
「お疲れ様!」
「お疲れ様ってほどやってねぇけどな」
「そんなことないよ!でも本当に凄いよねっ、まさか樹が今回だけだとしてもモデルやるなんて!」
「まぁな」
「なんか彼氏が雑誌に出るなんて想像できないもん!しかも樹がモデルって、まだ信じられないし」
「あぁ」
「そういえば樹がモデルやったのお母さんに言ったら、お母さんが樹のお母さんに言っちゃったっぽくて、雑誌買う気満々らしいよ!」
「マジで?ぜってぇ帰ったらうるせぇな。………つーかお前さ、」
「え?なに?」
「今日めちゃくちゃしゃべるな。なんかおかしくねぇ?」
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