目に映るのは、鮮やかな青空。


風が強い


観緒の髪の毛がなびいてるのが見えた。

その隙間から、不信そうな表情を見せている顔。


俺はかまわず、フェンスに近寄る。

フェンスのわずかな隙間に足をかけて、向こう側に身を乗り出す。


「・・・・・・勇真!?」


「ダイジョーブ!」


安心させるように微笑みかけて、観緒に手招きする。
そして観緒に問いかけた。


「千羽鶴は羽を広げないのはなんでだか、知っている?」