変態って!
あたしの事!?

っていうか、あたしの…あたしのファーストキスを!

返せー!!


涙目になりながら、男を睨みつけるあたし。

「お前、面白いな」

フッと鼻で笑われた。


意味分かんない。
全っ然面白く無いと思うんですけど!


付き合ってらんない、とあたしは男の手を振り払って立ち上がろうとした。


「なー。名前なんつーの?」

しゃがみ込んでいた男があたしに聞いてくる。


「…山田花子」

「嘘だろ」

嘘です。


「あんたに名前を教えるほどあたしは暇じゃ無いの!」


そう言い放って睨みつける。


こんな奴に構ってらんない!


ゴミ箱を持って歩き出したあたし。