切甘短編集!!



はぁはぁ…。


瞳から涙が溢れて、口からは嗚咽が止まらない。

無我夢中で全力疾走した私は、息が苦しくなって漸く我にかえった。


「ハァ…ハァ…。ふ、うぇぇ…」


気を抜けば、すぐにでもまた、涙が溢れてきてしまう。


私は必死に深呼吸をして、自分を落ち着かせた。


「うぅっ…はる、き、先ぱっ…」


どうしてですか?


勝ち目が無いのはわかってる。


だけど…だけどね?


私だって…ずっと見てた…。

ずっと、ずっと貴方だけを。


先輩…───。


「~~~…だろ?陽己!」


っ!!!?