切甘短編集!!



だから最初は、部員達も距離を空けてた。

だけど最近は…夏音先輩の裏表の無いスッキリした性格に惹かれたのか、みんな心を開き始めてる。


私は、 嫉妬してた。


「…夏音先輩」

「んー?」

「…告白したの、どっちですか?」


ぴたりと、夏音先輩の手の動きが止まる。


「えっ…何急に…えぇぇ!!?///」


顔を真っ赤にして取り乱す夏音先輩に、不覚にも女の私までときめいてしまった。


勝ち目が無い…─。


どくっん…。


「告白って…陽己(はるき)とのことだよね?」

「…」


無言の私を肯定と取ったのか、先輩は先を続ける。


「…陽己だよ…///あの時はびっくりしたなぁ…」


どくんっ

どっくん、どっくん、どっくん、どっくん。


あ、ヤバい。


泣きそう。


「…そうなんですか!!あ、あたし教室に忘れ物っ…─取りに行ってきます!」


ダッ。