切甘短編集!!



先輩、先輩。

貴方は酷いです。


「真姫チャン真姫チャン!!これ、ここでいい?」

「あぁっ!!だ、駄目ですよっ!!!?ιそんなに積み重ねたら、崩れ落───」


ドサドサドサぁ!!


「っι」

「あははっ…ι面目ない★」


夏音先輩は、本当にドジだった。

どんくらいって、そりゃあもう。

でも──小首を傾げて、申し訳なさそうに笑う姿は、どうしても憎めない。

しかも、彼氏であるはずの先輩にひいきなんてまったくせず、他の部員と同じように扱う。

3年は夏の大会の後、すぐ引退してしまうというのに、この時期からの入部。

明らかに、彼氏(先輩)が目的だとしか言いようが無い。