なんでなの?

「それはさぁ…ιやっぱり、好きなコいるんじゃん?」

「好きなコ……?」


あの変態が、ねぇ?

どんなコ…?

あれ、なんか。

なんかやだ……。


「りーんチャンっ★」

「わぁっ!!!?」

「そんな驚かなくても…ιあ、英語貸して?」

「あんたが驚かすからでしょ、ニート…」

「ニートじゃ無ぇし。それより英語!」

「ハイハイ……」


あたしがスクールバッグから英語の一式を取り出してる時、何故か沙織がじぃっとあたしを凝視してた。
え、なんか付いてる?


「はい」

「さんきゅっ♪そだ、りん?」


どき!

…久しぶりに、呼び捨てされた。


「好きだよ」

「っ!!!……」

「あ、勿論沙織チャンも好きだからねぇー?」


ガクッ


「は…はぁι」

「お、チャイム鳴るな!!俺帰るわ★じゃな、りんチャン沙織チャン!」

「じゃね~」

「…」


あたしは頭ン中に色んな気持ちがぐるぐるしてて…。

答えることが、出来なかった。


「…りん?」

「…」

「あのさぁ…気づいたと思うけど、アレは間違いなくりんを好」
「っ!!!ごめんっ…あたし4時間目遅れるっ…!!!」

「ちょ、りん!!!?」