「昨日雅宏がねっ、耳元で
 “愛してる”って言ってくれたの!」



 そんな声が、私の耳にふと入り込む。




 ばっかみたい。


 そんな言葉聞いて、下心見え見え
 だって気づかないの??



 男なんて所詮、

 女をもて遊んで飽きたら捨てるような
 最低なヤツしかいないの。

 

 そんなヤツ等が、
 この世にいるのは
 勿体ないんだよ―――。

 
 
 私、佐倉夏希は普通の高校2年。



 
 他の人と違うと言ったら、
 『男嫌い』なところ。




 ぁる日をきっかけに、
 私は心を閉ざすようになり、

 

 男に背を向けてきた―――




 だから男友達なんかいない。


 ましてや、話すらしない。




 私の場合、

 一方的に無視している。