人通りの少ない路地を縫うように歩く間、俺の左腕は名前も知らない女の子の右腕に先導されるがままだった。 「到着」 時計を見る。五分前。 上出来。優秀だ。 「ありがとうございます。あのまま人混みを歩いてたらきっと間に合わなかった」 「いいのよ」 ドアを開けて中に入ると彼女は「じゃ、また後で」と言った。 その言葉通り、俺たちはスタジオで30分後に再会した。 モデルと、モデルとして。