「浅野さーんっ ちょっと助けてくださいっ」 彼女の悲鳴に似た声が、 俺の背後から聞こえる。 「どうした? また壊したか?」 「違いますっ。 なんかパソコンが…」 画面が固まってしまったらしい。彼女はどうしても機械に弱いらしく、何か起こすと俺を呼ぶ。 それが心なしか嬉しい。 どんな形でもいい。 俺を必要としてくれるなら。 どこだって駆けつけるから。 …ってナイトみたいだな。 柄にもない。 .