扉の向こうには、 初めて会った時より 綺麗に映る美羽ちゃんがいた。 かすかな物音で ゆっくり振り向く彼女は 俺の目を引きつける。 「顔色は少し良くなったね?」 もう君は、 ひとりじゃないんだね。 護るべきひとが、 君の中にいるんだろ? おめでたいことなのに どこか寂しい俺がいた。 幸せになるのに。 間違いなく幸せなのに。 俺に託してくれる、 桜井の顔が頭にちらつく。 .