1/2 〜危険なベターハーフ〜



彼女は、俺の会社の部下。

入社してすぐ配属されてきた彼女は、その当時から目を見張るほど綺麗だった。

彼女にその自覚はないらしいが
周りの男共が色めき立つほどの
信じられないくらいの可愛さ。



顎ほどで整えられた
栗色のボブヘアに、
愛らしい眼差し。

すっと通った鼻筋に、
さくらんぼみたいな
小さくて桜色の唇。



どれを取っても可愛らしい。
それが美羽ちゃんだった。


そんな彼女を護るべく、
上司として彼女の傍にいた俺は不覚なことに…



彼女を自分だけの傍に
置きたくなっていた。

彼女を誰よりも
離したくなくなっていた。



無自覚なうちに。



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