1/2 〜危険なベターハーフ〜



もう届けたから。


そう言った俺を、
不思議そうに何度か見た後。

納得出来る答えが返ってこないと思ったのか、黙ってケーキを口に運んだ。



美羽ちゃんにただ、

真っ直ぐ前を向いて
欲しかっただけだから。


ケーキはそのおまじない。


静かに揺れる湯気が、
林檎の香りが俺の鼻を
そっと擽らせながら
ふたりの心を解いていた。



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