そうっと眼を見ると、 やっぱりドキドキしちゃう。 顔が近くて、心臓がうるさい。 こんなにドキドキしてるとこ、 知られたくないのに… 「ちぃ百面相してんの?」 柔らかな笑みを浮かべながら、 顔を近づけてくる。 からかう気満々だ〜っ。 慣れてないのを 面白がらないでよっ。 紘ちゃんみたいに場数 踏んでないんだからね。 まったくっ。 「拗ねるなよ…ちぃ」 大きな掌が優しく髪を撫でる。 この仕草が好き。 この手に触れられていると、 何でも許せちゃう気がする。 あたしの魔法の手。 .