もう一度は、 アパートの前で。 あなたを待っている時に。 足音でもわかる。 階段を上る紘ちゃんのリズム。 待ちきれなくて、 声をかけようと口を開いた瞬間。 「浅野さんっ?」 綺麗なハープのような、 澄んだソプラノボイス。 弾かれるように、 紘ちゃんが足音を止めた。 「美羽ちゃん?」 .